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IMT-Advancedの標準化とエリクソン

February 08, 2013
著者: 本多 美雄   カテゴリー:レポート

IMT-Advancedは、現在サービス中の第三世代携帯電話(IMT-2000)をさらに高度化したシステムで、日本では2014年頃からの導入が期待されています。国際電気通信連合(ITU)の無線通信部門(ITU-R)では、IMT-Advancedの議論がすでに2000年頃から始まり、20121月の無線通信総会でその無線インタフェース技術をITU-R勧告 M.2012として勧告しました。IMT-Advancedには、3GPP Third Generation Partnership Project:携帯電話仕様を作成する国際間標準化プロジェクト )が提案した”LTE-Advanced”、およびIEEEが提案した”WiMAX 2”2つの技術があります。エリクソン・ジャパンとエリクソン社は、各国政府、携帯電話事業者、および他ベンダーと協力して、IMT-Advancedの勧告作成作業に積極的に参加してきました。またLTE-Advancedの仕様開発は3GPPで継続して行われており、エリクソンは3GPPの仕様化において最も精力的に活動しているメンバー企業の一つです。

携帯電話システムのデータ量は年々急速に増加しています。また今後はユーザ(人間)が送受する音声、Webデータ、動画以外の情報、例えば機器が自律的に送信するデータ(M2Mデータ)を処理することも想定されています。このため新たな携帯電話技術には、より高い周波数有効利用率を達成し、様々なデータの特性に対応することが求められます。このためにLTE-Advancedでは、キャリア・アグリゲーション、セル間協調送受信(CoMP)等の新しい技術を導入し、MIMO技術の高度化を行いました。キャリア・アグリゲーションは複数の無線周波数、MIMOは複数のアンテナを同時に使用して送受信する技術です。またCoMPは、異なる無線基地局が協調してセル(基地局がカバーするエリア)内の干渉を制御する技術です。

エリクソン・ジャパンは、今後ともIMT-Advancedに関する国内外の標準化活動に参加して、携帯電話システム技術の発展に寄与することを目指します。

IMT-Advanced: International Mobile Telecommunications-Advanced
IMT-2000: International Mobile Telecommunications-2000
ITU: International Telecommunication Union
ITU-R: ITU-Radiocommunication Sector
M2M: Machine to Machine
MIMO: Multi-Input Multi-Output
CoMP: Coordinated Multi-Point

 

著者

本多 美雄

エリクソン・ジャパン 標準化・レギュレーション担当部長

エリクソン・ジャパンにおいて、第2世および第3世代携帯電話システムの標準化、IMT-2000製品の管理および関連ソリューションなどに従事。IMT-2000およびIMT-Advancedの標準化を行うITU-R WP 5D会合に日本代表団の一員として継続的に参加している。