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エリクソンモビリティレポート:アプリケーションタイプとユーザーエクスペリエンス

September 02, 2013
著者:   カテゴリー:レポート

2013年6月に発表した最新のエリクソンモビリティレポートの内容を2回にわたりご紹介してきましたが、今回は「アプリカバレッジ」(App coverage)という、ユーザーによるアプリ利用の視点からネットワークのパフォーマンスを判断するコンセプトについてご紹介します。

最新のエリクソンモビリティレポートによると、アプリケーションタイプごとのモバイルデータトラフィック量は、ウェブブラウジング、SNS、オーディオ、動画(ビデオ)など、さまざまな種類において増加が予測されています(以下図1)。その中で最も高い成長率を示しているのは動画です。2012年時点で既に、モバイルデータトラフィックの約30%を動画が占めており最大の割合ですが、2018年には全モバイルデータトラフィックの約半分を占めると推測されています。スマートフォンで動画を扱う新サービスも増えています。例えば、2013年6月にTwitterによる「Vine」に対抗してFacebookによる「Instagram」のショートビデオクリップサービスが始まり、スマートフォンによるSNSのコミュニケーション手段もテキストから画像・動画へとますますリッチになりつつあります。このように、動画がモバイルデータトラフィックの増加を牽引しています。

図1: アプリケーションタイプ別モバイルデータトラフィック(2010〜2018年)

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音声やテキスト主流のモバイル環境から、さまざまなアプリケーションタイプのデータ通信が拡大する中、エリクソンではモバイルネットワークの性能をユーザーエクスペリエンスの観点から判断するアプリカバレッジ(App Coverage)という考え方を提唱しています。例えば、最初の図で示している通り、モバイル環境においてユーザーが快適に利用するために必要なダウンリンクスループットは、Eメールやインスタントメッセージングには100Kbps、オーディオやビデオのストリーミングやマルチメディアコンテンツが埋め込まれたソーシャルメディアについては1Mbps、高解像度の動画のリアルタイム再生には10Mbpsといったように、求められるネットワークの性能要件が異なります。スマートフォンが急激に普及している昨今、ある固定的な要件でネットワークの性能を判断するのではなく、ユーザーの行動様式とアプリケーションタイプごとの性能要件を考慮に入れたアプローチが必要です。

最新のエリクソンモビリティレポートでは、消費者のロイヤルティ(忠誠度)とネットワーク性能に関する考察やアプリ利用時間を推定する測定基準(MoNU: Minutes of Network Use、ネットワーク利用分数)など、さらに詳細なユーザーの行動様式に関連する調査結果を扱っています。こうした内容を提示しているのは、エリクソンは市場の状況やユーザーのニーズに基づいてモバイルネットワーク構築のための製品やソリューションを提案・提供し、より豊かなネットワーク化社会の実現を目指しているからです。

今回を含めて3回にわたりエリクソンモビリティレポートについてご紹介してきましたが、他にも興味深い調査結果を含んでいますので、ぜひこちらのレポート(翻訳日本語版)をごらんください。

また、過去のブログ関連記事「エリクソンモビリティレポート:モバイル通信およびスマートフォン普及動向」はこちらを、「エリクソンモビリティレポート:モバイルデータトラフィックの急増」はこちらをごらんください。